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カスタマーレビュー
おすすめ度:
とてもわかりやすい
(2008-09-06)
中期密教の基礎知識が僅かばかりにあるだけの密教に疎い私でも、
よく理解しながら読み進める事ができました。
なんというか、話の展開が上手いんです。本筋の話に関連した話題への広げ方がくどくないので、関連知識がサラサラ頭に入ってきます。
ただ、文法が少し怪しいところが幾つか・・説教をそのまま書き取ったような文体が多く、ものの定義を説明する箇所が、少し分かりにくい文章である事が多かったように思います。
やっと、『序説』がイメージできました。
(2006-01-16)
理趣経は、壮大なストーリーが展開されるお経です。
観音経の『偈』のようなリズムではなく、うねるような大波で読経されます。
この本では前半を、『理趣経』の成り立ちと経文の『勧請』と『序説』の説明
に割いています。
読誦してみようと思い立ちはしたものの…『序説』のみを理解することも難し
く、挫折するところでした。この本のおかげで、理趣経の成り立ちの背景や
『序説』の理解が進み、イメージを浮かべながら読誦できるようになりました
(このような、読誦が正当な方法かはわかりませんが…)。
全段を読誦できるまでには まだまだ時間がかかりそうですが、行きつ戻りつ
しながら取り組んでみようと思います。
この本と併せて、大栗道栄師の 『 図説 「理趣経」入門 』 をお勧めします。
娑婆世界に大日如来が獅子吼する
(2005-06-07)
密教の本質は世俗的なものを悟りを得る手段にしてしまうところにある。色即是空(一切は空である)だけでなく空即是色(空は一切である)であって、はじめて仏教の本質たる空性が成り立つ。空性に基づき、密教は一切のものを人々を正しい道に導く道具に利用する。現代社会では、なぜ性が氾濫するのか…。先の見えない不安な世に人々がつかの間の快楽に安息を求めるからだろう。しかし理趣経の説く教えはそんな虚無、放逸、退化とは対極的なものだ。密教は欲望をエネルギー源として積極的に肯定する。そして性も無我の境地に基づきあくまでも悟りを得る方便として活用するのである。理趣経には、ほかにも「罪を犯しても地獄に落ちない」とか「小さなこだわりを捨て、大きなこだわりを持て」といった誤解を招く恐れのある記述があるが、これらは空性を悟って、はじめて真意を理解できるものだ。この経典には、閉息した世を打破するための大日如来のメッセージが込められていると思う。
読むことの意味
(2004-10-19)
理趣経は真言宗の僧侶が日常的に読経している経典で、漢音で独特の読み方をしているので、まず文字が思い浮かばない。たとえば、声明のCDを買ってきても、訳が分からない。
その点で、この本は文字を認識させ、なおかつ、その思想を噛んで含めるように説いている。この経典の基礎文献と言ってもよい。とかく理趣経というと、セックスフリーを奨励するがごとき経典と喧伝されているが、その意味するところの奥深さを教えてくれる。やはり生きていくということは素晴らしいことだ、と思い知る。
そしてもうひとつ。本当は声に出して読んでみるといい。正式な僧侶は猛烈なスピードで読み上げていくことが多いが、自分の声で、自分の速さで音読してみる。すると独特の妙味を感じることだろう。声を出して経文を読んでみることも併せてお勧めしておく。
まず、よんでほしい。名著です。
(2004-05-20)
理趣経というとセックスと結び付けられて議論されることが多い。それは真言の世界観、生命観によるものであり、俗な見方をすると真実から離れる。
そもそも餓鬼・畜生を含めた世界を描き取り込まれた世界観でみる立場と純化された神の世界観では立場が大きく異なる。
おすすめ度:
とてもわかりやすい
中期密教の基礎知識が僅かばかりにあるだけの密教に疎い私でも、
よく理解しながら読み進める事ができました。
なんというか、話の展開が上手いんです。本筋の話に関連した話題への広げ方がくどくないので、関連知識がサラサラ頭に入ってきます。
ただ、文法が少し怪しいところが幾つか・・説教をそのまま書き取ったような文体が多く、ものの定義を説明する箇所が、少し分かりにくい文章である事が多かったように思います。
やっと、『序説』がイメージできました。
理趣経は、壮大なストーリーが展開されるお経です。
観音経の『偈』のようなリズムではなく、うねるような大波で読経されます。
この本では前半を、『理趣経』の成り立ちと経文の『勧請』と『序説』の説明
に割いています。
読誦してみようと思い立ちはしたものの…『序説』のみを理解することも難し
く、挫折するところでした。この本のおかげで、理趣経の成り立ちの背景や
『序説』の理解が進み、イメージを浮かべながら読誦できるようになりました
(このような、読誦が正当な方法かはわかりませんが…)。
全段を読誦できるまでには まだまだ時間がかかりそうですが、行きつ戻りつ
しながら取り組んでみようと思います。
この本と併せて、大栗道栄師の 『 図説 「理趣経」入門 』 をお勧めします。
娑婆世界に大日如来が獅子吼する
密教の本質は世俗的なものを悟りを得る手段にしてしまうところにある。色即是空(一切は空である)だけでなく空即是色(空は一切である)であって、はじめて仏教の本質たる空性が成り立つ。空性に基づき、密教は一切のものを人々を正しい道に導く道具に利用する。現代社会では、なぜ性が氾濫するのか…。先の見えない不安な世に人々がつかの間の快楽に安息を求めるからだろう。しかし理趣経の説く教えはそんな虚無、放逸、退化とは対極的なものだ。密教は欲望をエネルギー源として積極的に肯定する。そして性も無我の境地に基づきあくまでも悟りを得る方便として活用するのである。理趣経には、ほかにも「罪を犯しても地獄に落ちない」とか「小さなこだわりを捨て、大きなこだわりを持て」といった誤解を招く恐れのある記述があるが、これらは空性を悟って、はじめて真意を理解できるものだ。この経典には、閉息した世を打破するための大日如来のメッセージが込められていると思う。
読むことの意味
理趣経は真言宗の僧侶が日常的に読経している経典で、漢音で独特の読み方をしているので、まず文字が思い浮かばない。たとえば、声明のCDを買ってきても、訳が分からない。
その点で、この本は文字を認識させ、なおかつ、その思想を噛んで含めるように説いている。この経典の基礎文献と言ってもよい。とかく理趣経というと、セックスフリーを奨励するがごとき経典と喧伝されているが、その意味するところの奥深さを教えてくれる。やはり生きていくということは素晴らしいことだ、と思い知る。
そしてもうひとつ。本当は声に出して読んでみるといい。正式な僧侶は猛烈なスピードで読み上げていくことが多いが、自分の声で、自分の速さで音読してみる。すると独特の妙味を感じることだろう。声を出して経文を読んでみることも併せてお勧めしておく。
まず、よんでほしい。名著です。
理趣経というとセックスと結び付けられて議論されることが多い。それは真言の世界観、生命観によるものであり、俗な見方をすると真実から離れる。
そもそも餓鬼・畜生を含めた世界を描き取り込まれた世界観でみる立場と純化された神の世界観では立場が大きく異なる。
セックスは生命である。神聖なものである。現代人は確かにセックスを卑俗な見方、一種の快楽と見なす傾向が強い。
松長先生は小学生向けの漫画「空海」の監修をされているだけあって、分かりやすく説明されている。
「2つの秘密」があるように、秘密に対する解説をいれた上で秘密にしておくという。しかしながら読み手の実力を試す進め方は奥深く、楽しいものである。
読み手が勉強していればしっかりと説明力のある書き筋である。
この書を宗教的といって敬遠するのは余りにも惜しく、過去の大いなる遺産をキチンととらえ、取り込んだうえで社会に働きかけたいと感じる。
大事なことがひっそりと描かれている名著である。
